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2011年01月16日

更に文庫化される作品が決定!

嬉しさ、というより驚いてしまって何と表現したらよいのか・・・という方が今の気持ちではあります。

なんとなんと、4月に「移動動物園」が文庫化されるというニュースを聞いたばかりなのに、その4月に「そこのみにて光り輝く」も文庫化が決定です!
「移動動物園」は小学館文庫から。
「そこのみにて光輝く」は河出書房から。


2007年に「佐藤泰志作品集」(文庫化の表題作3作品がすべて収められています)を世に送り出したクレインの文弘樹さんがツイッターで「収録の全作品が文庫化されたりなんかしてね」とおっしゃってましたが、冗談話でなくなる日が来るかも!


なんたって2年前の映画化に向けて動き出した時点では、映画を成立させるために何をすればいいかっていう状況で、「ヒットして絶版だった作品が復刊されたりしたら嬉しいね」と、遠い将来を夢見ていたのですから。
それが上映前に1冊、上映から半年たたないうちに更に2冊が文庫化です。

気持ちの整理がつきません。


April,come she will

とても待ち遠しい今年の春です。


「そこのみにて光り輝く」は、函館とはっきり書いてはいませんが”海峡にのぞんでいる山の、町全体を俯瞰できる中腹の共同墓地”があり、”海峡を連絡船で四時間半かけて”渡る地で品物を仕入れて朝に戻って市場で商いを続けるという、佐藤泰志が見てきた函館そのものの描写も出てきます。


真夏のこの町を舞台に、ふとしたきっかけで出会った主人公ととある家族の物語です。
1985年に発表、1989年に第2部として書き下ろされた「滴る陽のしずくにも」も収録して単行本が刊行されました。
亡くなる前の年のことです。
また、同名の詩も生み出され、こちらも「佐藤泰志作品集」で読むことが出来ます。

文庫化されて書店に並べられる「移動動物園」と「そこのみにて光り輝く」は、4月までもう少々お待ちくださいませ。

 

「五分か、そこいらだ。
 うとうとして眼をあけた時、千夏が立っていた。
 逆光線で顔がかげって見える。
 捜したわよ、と見降ろして口にしたが、そんなはずはあり得ない。
 無人の浜だ。」

 (そこのみにて光り輝く / 佐藤泰志)

 

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kaitanshi at 21:35│TrackBack(0)mixiチェック

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