撮影監督の近藤龍人さんが大きな賞を明日いただきますまもなく関西での上映スタートです!

2011年01月05日

記録としての側面

登場人物にとって、失った、もしくは失いそうになっているという状況が、「海炭市叙景」には多々あらわれます。

作り手にとっても同じく、例えば映画の製作のメドもたたぬまま、函館の海のシンボルとなっているゴライアスクレーンが予想より早くなくなってしまう事がわかり、幼い兄妹とともにその姿をフィルムにおさめました。
あれから1年半以上がたち、すでにゴライアスクレーンがない風景に慣れ始めている事に哀しさや切なさや、そして不安も少し感じています、

色々な大切なものが、こうして新しい世界にとってかわって、自分はその状況に順応していくものなのかと。
でもあの頃の写真や映像を見るたびに気持ちが蘇るのならば、様々な方にとってこの映画も少しはそういった気持ちの手助けになるのでは、とも感じております。


変わることは必然。
たとえそうならなくてもよい状況だったとしても、またそれがどんなに個人的な想いだったとしても。

その想いをせめて作品が確かな記憶の一助としての側面を持てるなら、我々にとっても予想していなかった喜びでもあります。
亡くなった場所、人、猫・・・。


作品としての存在以外に、色々な方にとっての個人的な思いにも応えられるのなら。
お役に立てるのなら嬉しく思います。

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kaitanshi at 21:06│TrackBack(0)mixiチェック

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